東洋骨董大辞典

  • TOP
  • 東洋骨董大辞典

張大千(ちょうたいせん)

20世紀に書画家として活躍しました。四川省の出身で、号は大千居士と称しています。若い頃から中国の伝統的な書画に興味を持ち、10代後半には兄であり画家となった張善孖と共に日本へ留学しました。帰国後、20代の時には上海で個展を開催するなど若い頃から才能を発揮しており、32歳の時には日本で開催された唐宋元明中国画展に中国代表として出席するため、再び来日しています。

 

20世紀中頃には、現在ユネスコ世界遺産にも登録されている莫高窟(ばっこうくつ)に住み込んで、各時代の壁画作品の修復も手がけています。このとき大千は壁画の模写も行っており、莫高窟の壁画の模写が行われたのはこれが初めてのことだと言われています。

 

やがて中国で内戦が始まると、香港を始めアメリカやアルゼンチンなど国外を20年以上転々とし、当時流行していた各国の芸術表現を自身の作品に取り入れています。晩年は台湾で水墨画に注力し、勲章も受章しました。

 

 

作品には花卉画や山水画が多く、中でも蓮の花を題材にした作品が代表的です。晩年に描いた水墨画にも様々な技法が用いられ、新旧の中国画技法が織り交ざる作品を多く残した張大千は、『500年に1人の画家』や『中国画の巨匠』と称されました。

 

 

買取に関するお問い合わせ

ご相談やご質問など、まずはフリーダイヤルでお気軽にお電話くださいませ。
  • お電話でのお問い合わせはこちら tel:0120-424-030
  • メールでのお問い合わせ