16世紀後半から17世紀前半にかけて活躍した画家です。福建省の出身ですが、生涯のうちの長い期間を南京で暮らしました。
絵においては特に肖像画を得意としており、一枚の肖像画を完成させるまでに何回もの隈取りを行って作品を完成させたと言われています。また、曽鯨は西洋画の影響も受けており、肖像に陰影表現を用いたその作品は「鏡に映したように人物の精神を写し取っている」と称されていました。
主に福建省、江蘇省、浙江省で活躍し、一時は多くの弟子も抱えましたが、晩年には視力の低下に伴い牛首山で余生を過ごしています。