東洋骨董大辞典

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董其昌(とうきしょう)

16世紀半ばから17世紀前半に活躍した文人、または書画家です。上海の出身で、号は思翁や思白、香光、戯鴻堂、画禅室、また香光居士と称していました。幼少期から書家および高級官僚であった莫如忠から学び、13歳で科挙の地方試験を通過すると、34歳で科挙試験に及第しています。

 

泰昌帝が皇太子であった頃は教育係として尽力しましたが政治的な争いに巻き込まれ、一時は帰郷しました。しかし董其昌が66歳のとき、泰昌帝が即位したことで呼び戻され『神宗実録』の編集を成し遂げた功績から、多くの要職を務めています。

 

 

書においては17歳から学び始めたと言われており、顔真卿をはじめ王羲之や鍾繇らの作品から書を学びました。その後は官僚を務めながらも書の研究を続け、47歳のときに体得した董其昌独自の字体は「董体」と呼ばれています。

また、画においては20代の頃に画家の顧正誼に元末四大家の作品を紹介される機会があり、それをきっかけに画の研究を深めていったといわれています。作品は、大胆な構図を特徴とする技法を用いた山水画に優れていました。自身で作品の創作をした以外にも、官僚としての立場を利用して当時有名であった収集家の元をよく訪ね、のちには自身もかなり熱心な収集家となっています。このように多くの名作を目にした経験を踏まえ、全4巻にわたり書画の評論を記した著書『画禅室随筆』は、後世にも大きな影響を及ぼしました。

 

 

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