東洋骨董大辞典

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梅蘭芳(ばいらんほう)

19世紀末から20世紀半ばまで活躍した京劇俳優です。京劇は中国の伝統的な演劇である劇曲のひとつで、なかでも梅蘭芳は花旦という女形の名優として広く名を知られました。北京の生まれで、祖父・父共に京劇で女形を演じる家で育ったため幼い頃よりその指導を受け、初舞台は8歳のときだったとされています。父が若くして亡くなったことで生活は貧しくなりましたが、梅蘭芳は腕を磨き続け、京劇における女形の表情や振る舞い・衣装について研究を重ねると、20歳の頃から大きく活躍し始めました。

 

中国国内だけではなく日本やソ連、アメリカでも公演を行ったほか、日本を訪れて以降は当時の日本の歌舞伎から影響を受け、京劇の伝統保持に加えて近代化と改新に尽力し、女形の地位を男形と同等に引き上げることに成功しています。芸においても抜群の演技で名高く、当時の優れた女形として知られた尚小雲や荀慧生、程硯秋と並び『四大名旦』と称されました。代表作に『貴姫酔酒』や『宇宙鋒』があります。

 

ちなみに、『貴姫酔酒』は中国で発行された切手の柄に採用されたことでもよく知られ、日本でもメイ・ランファンとの呼び名で知られています。

 

 

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