15世紀後半から16世紀中頃に文人画家あるいは儒者として活躍しました。江蘇省の出身で号は柏陽や柏陽山人と称しています。幼い頃から幅広い分野の学問を学び、特に古詩や書法、経学などを得意としました。また、陳淳の祖父は沈周や呉寛、そして陳淳の父は文徴明らなど、代々文人たちと交流のある家系に生まれた縁により、陳淳は文徴明に師事しています。師からは絵画や詩文を学んだほか、沈周の作品にも感銘を受けよく研究しました。
絵においては水墨淡彩を用いた写実的な表現の花鳥画や趣のある山水画を得意とし、文徴明と沈周から学んだ基礎を基盤としながらも、自身の個性も織り交ぜた作品を多く残しています。
書においては行書をよく書き、北宋時代に活躍した書家、米芾の作品からその書法を学んだと言われています。