19世紀後半から20世紀前半にかけて活躍した画家、または篆刻家です。湖南省の出身で、号は朽道人や槐堂と称していました。祖父は清時代末に官僚を務めた陳宝箴、父は詩人として活躍した陳三立、弟は歴史学者の陳寅恪にあたる家柄に生まれ、書画や篆刻だけでなく、詩文などにも秀でた才能を表しています。
若い頃には弟の寅恪と共に日本に留学しており、帰国後辛亥革命などが治まると美術教師として教壇に立ちました。絵においては同時代に活躍した画家・陳年に学び、そのほか斉白石や呉昌碩からも影響を受けたと言われています。また、呉昌碩からは印についても学んでおり、書と合わせて高い評価を得ています。