17世紀中頃から18世紀半ばまで活躍した画家です。福建省の出身で、号は竹荘と称していました。中国漢民族の一派である「客家」画界の筆頭とされており、78歳のときには中国史上の高名な人物を120名描いた画集『晩笑堂画伝』を発表し名を広めています。これは日本で江戸時代後期に編集された伝記集『前賢故実』の形式の基となりました。
作品においては人物や山水をよく画題に取り上げており、中でも人物画には上官周が受けた西洋画の影響が見て取れます。晩年には、上官周と同じく人物画や山水画を得意とした画家・黄慎が、その作品に影響を受けました。
そのほか上官周の代表作として『山水秋景図』や『南巡成典図』、詩集に『晩笑堂詩集』があります。