東洋骨董大辞典

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八大山人(はちだいさんじん)

17世紀前半から18世紀にかけて活躍した詩人、あるいは書画家です。号は个山、雪个、人屋などと称しています。

明時代の最初期の皇帝・洪武帝の第17子の孫として生まれたため王族の一人として育ち、幼少期から秀才であったと言われています。その後科挙試験受験のために民籍となりましたが、八大山人が18歳のときに明王朝が崩壊したため実現しませんでした。

 

やがて禅寺に出家し修行に励み、宗氏となると、40代の頃には100人にも及ぶ弟子を持っていたといわれています。この頃から絵を描いており、当時の作品としては『傳綮写生册』が挙げられます。やがて僧籍を離れると妻を娶り、俗世との交流を出来るだけ避けながら職業作家として生活しました。

その作風は伝統的というよりも独自の描写法が目立ち、鳥の脚を1本で表すなど独特な表現が多く見られます。こういった表現には、滅びてしまった明王朝への哀しみが表現されているともいわれています。

 

 

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