東洋骨董大辞典

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冒襄(ぼうじょう)

17世紀に活躍した文人です。江蘇省の出身で、号は撲巣や撲庵、単民などと称していました。若い頃に南京に移り、江南省の士大夫が中心となった『東林学派』を継ぐ政治結社『復社』にて積極的に活動していきます。そのため明末の四公子にも挙げられています。

 

31歳の時に、国の最高教育機関である国士監で学ぶ許可を得、当時の政治家・史可法に推薦を受けて浙江省の長官となる機会にも恵まれましたが、冒襄は辞退しました。明王朝の崩壊後は清王朝からの招致にも応えず、以降の生涯は出仕せずに風流三昧を満喫したと言われています。同時に、孤児の世話や災民への食事や薬の施しなどの活動も行っています。

 

晩年には自作した詩文を売って生活していたようで、多くの作品が残っています。書においては楷書や行書に優れ、80歳に至ってもそれぞれ大小で書き分けるなどしました。当時冒襄の作品は冒襄が齢を重ねるにつれて人気を増していき、その作品のために争いが起こったともいわれています。

 

 

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