17世紀後半から18世紀中頃まで活躍した画家です。江蘇省の出身で、号は太湖漁人、痩竹、篁村などと称していました。清時代の流派、婁東画派を継承した黄鼎に師事し画法を学んでいます。
山水画に特に優れており、当時の皇帝であった乾隆帝が南を巡った際に、張宗蒼が『呉中十六景画册』を献上したことでその腕を認められました。これをきっかけに張宗蒼は内廷供奉となり、乾隆帝期における著名な宮廷画家となっています。
そのほか、清時代の宮廷で保管された作品を集めた著録、「石渠宝笈(せっきょほうきゅう)」には張宗蒼の作品が116も記録されており、その大多数に詩文を愛した乾隆帝による詩が加えられています。