東洋骨董大辞典

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張秋穀(ちょうしゅうこく)

詳しい生没年は明らかにされていませんが、清時代に画家として活躍しました。浙江省の出身で、号は西冷釣徒や露香などと称しています。幼少期から絵を好んでおり、元時代の画家・呉鎮や倪瓚の作品から学び、山水画などの画法を習得しました。張秋穀は日本にも訪問しており、江戸時代であった1786年に来日すると、当時の文人画家と筆談で交流し文人画の画法を伝えたと言われています。

 

来日した際には『秋谷』と名乗っていたとされていますが、中国に帰ったのちは『秋穀』と改めているようで、同時に画風も大きく変化しました。『秋谷』と名乗っていた頃は作品数も多くはなく、主に水墨画、また時に淡彩画を描きましたが、『秋穀』となってからは彩色の美しい花鳥画を描いています。

 

これらの作品は中国国外にも広められており、日本では江戸時代後期に活躍した文人画家である椿椿山や渡辺崋山が強く影響を受けました。そのため伊孚九や江稼圃、費漢源らと並び『来舶四大家』と呼ばれています。

 

 

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