東洋骨董大辞典

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惲 寿平(うんじゅへい)

17世紀に書家、または文人画家として活躍しました。江蘇省出身で、号は南田・雪渓外史・白雲外史・東園生などと称しましたが、日本では惲南田(うんなんでん)の名で親しまれています。

 

 

惲家は明時代に栄え名家として知られていましたが、清軍によって壊滅状態となり、惲寿平の父は身を隠して仏門に入り、講師などを務めていました。そのため惲寿平は幼い頃、経済的に厳しい環境で育ったと伝えられています。成長すると文人として教養を積み、仕官することなく自作の書画を売るなどして生計を立てました。

 

絵は幼い頃より父の従兄弟から指導を受け、当初は山水画を多く描いていました。しかし、友人であった王翬の作品を目にして自身との技量の差を悟り、その後は草花を題材とする花卉画に専念していきます。

やがて王時敏の弟子となり研究を重ねていき、輪郭線を用いずに直接色彩で形を表していく『没骨法』という技法と写実性を織り交ぜ、自身の画風を築き上げました。色彩の明暗、濃淡表現に長け、草花独特の不規則な曲線や重なりを、見事に表現した作品が特徴的です。

 

 

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