東洋骨董大辞典

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沈南蘋(しんなんびん)

17世紀から18世紀にかけて画家として活躍しました。浙江省の出身で、号は南蘋と称していますが、沈銓の名でも知られています。

 

沈南蘋の父は絹織物の商人をしており、知り合いの画家胡湄の元に南蘋を連れて行くと、南蘋は胡湄が画を書く様子を熱心に見つめ動かなかったといいます。これがきっかけで南蘋は胡湄に師事し、優れた人物画や花鳥画を多く描きました。

当初は清王朝で宮廷画家として仕えていましたが、50歳の頃に徳川幕府に招かれ、弟子2人を連れて来日しています。長崎に到着し、その後2年間日本に滞在している間、中国宋時代の画院由来の画を描き続け、江戸中期の日本の画壇に強い影響を与えました。

 

当時中国の流行が文人画である中、沈南蘋は復古的な画法を守り続けていたといわれています。対して日本で沈南蘋の作品は、細密かつ鮮やかな彩り、そして写生画のような画風が新たな渡来様式として大きな人気を得て、全国で流行しました。

 

 

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