東洋骨董大辞典

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沈従文(しんじゅうぶん)

20世紀に活躍した作家です。湖南省の、軍人の家の出身でした。10代半ばから軍隊で文書係を務めましたが、1910年代後半に起こった文学革命に影響され、軍隊を辞め「沈従文」の名前で文学活動を始めています。22歳の頃に小説家の郁達夫からの推薦を受け、処女作を発表。そして翌年発行した『市集』が詩人の徐志摩に絶賛され、26歳のときには上海に移住しました。現地では『不思議の国のアリス』をパロディ化し長編小説にした物語や、雑誌の創刊、短編小説の発表など、制作活動に積極的に打ち込みました。また、27歳からは大学教師として教壇にも立ち、後進の教育に励んでいます。

 

日中戦争中も奥地で大学教授となって教科書の編修にあたりましたが、戦後まもなく沈従文の文学を反動文芸と批判する論文が発表されたことで気を病み、退院後は北京歴史博物館で書物の研究を行いました。

 

多くの著書を残していますが、批判を受けてからは書物の研究成果以外の作品が公刊されることはなかったそうです。映画化された作品『湘女蕭蕭』は日本でも1990年に上映されました。

 

 

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