東洋骨董大辞典

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沈荃(しんせん)

17世紀に活躍した書家です。上海市の出身で、号は充斎や繹堂などと称していました。明時代初期に草書で名を馳せた沈粲の家系でしたが、早くに父を亡くしたために苦学し、28歳の時に科挙試験に及第しています。試験では第3位の成績を収めた優秀な人物で、地方官の地位に就いた後も、その土地の人々から大いに慕われました。学業のほかに書においても優れた能力を発揮し、その腕を康熙帝に認められたことで翰林院や国子監で要職を務めています。

 

書における筆法は故郷を同じくした董其昌から学び、康熙帝が董其昌の書を好んだためにそれを継承した沈荃も称賛されたと言われています。行書の作品が多く、董其昌の作風を基としながらも、王義之や顔真卿など著名な書家たちからの影響もみられます。

 

 

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