東洋骨董大辞典

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湯顕祖(とうけんそ)

16世紀中頃から17世紀前半に活躍した劇作家です。江西省の出身で、号は若士と称しています。若い頃から優秀で、21歳にして科挙の受験資格を得ましたが、当時の政治家と不仲になり一時は出世を妨げられています。その後34歳になりやっと科挙に及第し南京で仕官しましたが、朝廷への批判文書を提示するなどした影響で40代の時に地方に飛ばされたと言われています。やがて罪が赦され浙江省の県の長官となりますが、国家と県民たちの中で苦しみ、5年後には辞職しました。

 

湯顕祖はその文才から多くの文学作品を残しており、代表作に55幕からなる劇「牡丹亭」や全20幕の「邯鄲記」、中でも「玉茗堂四夢」は有名です。その物語のしくみの多くに「夢」が使われているのが特徴的といわれています。また湯顕祖は戯曲の制作に打ち込むと、歌いやすさよりもその文章を非常に重んじたため、自身の劇を演じるにあたり「(演者の)喉を切っても構わない」とまで言ったといわれています。

 

晩年は不幸が続き、自身の子供と父母に先立たれ亡くなったと言われますが、湯顕祖はイギリスの偽作家ウィリアム・シェイクスピアと同時期に活躍していたため、「中国のシェイクスピア」と称されました。

 

 

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