東洋骨董大辞典

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許友(きょゆう)

17世紀に活躍した書家です。福建省の出身で、号は眉道人や甌香と称していました。若い頃は父親の薦めで、能書家として知られた睨元璐に学んでいましたが、科挙試験に及第する前に明王朝が崩壊し、師匠の睨元璐もこの時に亡くなっています。以降、許友は清王朝には使えず、故郷で友人たちと共に酒を飲みながら詩の制作などに打ち込みました。17世紀中ごろには福建省に赴任した文人・周亮工と親しく交流しましたが、約8年後に周が免罪で北京に連行された際には許友も一緒に連行されたと言われています。

 

書においては同時代に活躍した遺民書画家・陳洪綬の作品を好み、また北宋時代の書画家・米芾の作品には心酔しており、米芾と自らの名をとった「米友堂」を建設するほどでした。許友の作品はその生涯の内で何度か書風に変化をみせており、晩年には己の学んだ書家の作品を融合させ、独自の書風を確立したと言われています。肥満で礼節にとらわれない、おおらかな性格といわれていましたが、それに反して書風は美しく伸びやかであったのが特徴です。

 

 

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