東洋骨董大辞典

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陳元素(ちんげんそ)

生没年は不明とされていますが、明時代に活躍した書家です。江蘇省の出身で、号は素翁や金剛、処廓などと称していました。1606年に科挙試験の受験資格を得るための試験を受けましたが不合格となり、その後は勉学と詩文の制作に励んだと言われています。以降、再び試験に挑戦することはありませんでしたが陳元素の才名は広まり、詩文作品は名士たちの間でも高く評価されました。

 

また陳元素は絵においても才能を発揮しており、清く品のある雰囲気の山水画を得意としています。特によく描いた墨蘭は、陳元素が文人・文徴明から学んだことでさらに美しさを増したと言われており、その画力は同じく文徴明に師事した弟子らの中でも随一だと称されました。

 

書においては唐時代の書家・欧陽詢の作品から学び、優れた楷書、または草書作品を残しています。書画ともに堪能であった陳元素の名前は当時広く知れ渡り、商家や書館では陳元素の作品を多く飾っていたと言われています。

 

 

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