東洋骨董大辞典

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魯迅(ろじん)

19世紀後半から20世紀前半にかけて翻訳家、あるいは思想家・小説家として活躍しました。浙江省の出身で、かつて官僚や地主として名を馳せた士大夫の血筋に生まれたと言われています。家は恵まれてはいませんでしたが、幼い頃から学問をよくし、やがて理系の学校に進みました。

20代の頃には国費留学生となって来日しており、日本滞在中は医学・解剖学のほか西洋文学や哲学も学んでいます。このように魯迅は広い分野で知識を深めていましたが、医学校の授業中、日露戦争の参考映像として中国の人々が打ち首にされる資料を見たことがきっかけで小説家となる決意をし、また滞在中に日本人の親友を作ることはありませんでした。

 

中国に帰国した後、魯迅は中学校で教鞭を振るいながら文学研究も行い、文学革命が勃発した際には再び自身で小説の執筆を行っています。「狂人日記」や「孔乙己」、「薬」、「阿Q正伝」など数々の名作を生み出しましたが、学園紛争を起こした学生に軍が発砲し多くの死亡者を出したことを受け、魯迅は国民党政府を激しく非難しました。これを機に魯迅は政府から指名手配をかけられ、逃亡生活を余儀なくされています。晩年、上海で過ごした数年間は外国美術の翻訳や評論を行うなどし、死の直前まで国防文学論戦に励んでいたといいます。

 

そのほか魯迅の父や母、兄弟も非常に優秀で、文学者や生物学者として活躍しています。

 

 

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