カラーコインとは、貨幣のデザイン性を高めるために色を付けた貨幣のことです。大きな行事がある毎に発行され、海外で発行されたのがはじまりです。日本で初めて発行されたカラーコインは、平成15年に青森で開催された第5回アジア冬季競技大会記念のものとなります。
このカラーコインはパッド印刷という方法で2通りのプリントがされており、アジア冬季競技大会のものは、あらかじめ調整した単色の組み合わせで柄を表現する方法で作られています。また一方で、色の3原色を使用して色彩やその濃淡を表現するものもあります。印刷方法によって価値が大きく変わることはありませんが、元々発行数が少ないカラーコインは、種類によってはかなり希少価値が高いものもあります。
☆第5回アジア冬季競技大会記念1000円銀貨
冒頭でも紹介した、平成15年(2003年)に発行された銀製のカラーコインです。発行枚数は5万枚で、日本初のカラーコインとして有名です。
表面にはスケートとスキーの選手、裏面には冬季競技大会のシンボルマークと開催地青森の特産品であるリンゴが描かれています。
☆奄美群島復帰50周年記念1000円銀貨
平成15年(2003年)に発行された、銀製のカラーコインです。アジア冬季競技大会記念のカラーコインが単色の組み合わせでプリントされたのに対し、こちらは3原色を利用して彩られています。アメリカからの沖縄返還50周年を祝して、5万枚発行されました。
表面はテッポウユリとルリカケス、裏面には奄美群島がデザインされています。
☆国際連合加盟50周年記念1000円銀貨
平成18年(2006年)に発行された、銀製のカラーコインです。国際連合加盟50周年を記念したもので、7万枚発行されました。
表面は桜に囲まれた地球、裏面は国際連合の紋章が描かれています。
☆東日本大震災復興事業記念1000円銀貨
平成27年(2015年)に発行された銀製のカラーコインです。4次にわたり、全部で18万枚が発行されました。
4回の発行ごとにそれぞれデザインが変わり、2次~4次は公募のデザインが採用されました。1次の表面は稲穂と大漁船、裏面は鳩と大津波に耐えた奇跡の一本松が描かれています。
☆新幹線鉄道開業50周年記念1000円銀貨
平成28年(2016年)に発行された、銀製のカラーコインです。新幹線鉄道開業50周記念のもので、発売当初は申し込みの倍率が10倍ほどもあったそうです。発行枚数は5万枚で、現在でも人気の高いカラーコインです。
表面は新幹線と富士山、裏面はカラフルに彩られた新幹線を正面から描いたものとなっています。