和骨董大辞典

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日本の伝統工芸品 金工3

金工~鋳金~

 

鋳金(ちゅうきん)は金属の熔解を利用した技法で、前もって用意した鋳型に溶かした金属を流し込み冷却し、取り出した作品の表面を研磨するなどして整えることで作品が完成します。この鋳型には「焼型」と「生型」の2種があり、前者は粘土質の土を使ったものです。鋳型を成形して焼き、湿気を飛ばした後に金属を流して使います。また、後者の「生型」は砂を使って鋳型を成形するもので、焼型と大きく異なるのはその型を焼かずに乾燥させるだけ、という点です。

 

 

 

その他、いくつかの鋳造技法をここでご紹介します。

 

 

☆惣型鋳造(そうがたちゅうぞう)

鍋や湯釜、釣鐘などを鋳造する際によく用いられ、弥生時代に銅鐸を作成する際にもこの技法が用いられていたと言われています。粘土で型を成形し、外型の内側に直接模様を彫り込み、外型と内型の隙間に金属を流し込むことで仕上げていきます。

 

 

☆蝋型鋳造(ろうがたちゅうぞう)

蜜蝋の、加熱熔解する性質を活かした鋳造方法です。蜜蝋で作った原型に装飾を施し砂型に埋め、全体を乾燥させた後に蝋を溶かして空間を作り出します。そこに金属を流して、原型と同じ作品を制作するのです。細かな装飾表現が可能な技法であるため、釜の蓋部分のつまみなどの制作によく使われます。

 

 

☆込型鋳造(こめがたちゅうぞう)

前もって作成した原型を鋳土で覆い固め、その後原型を取り除き金属を注いでいく技法です。他の鋳造技術と大きく異なるのは、作品全体を一気に作り上げるのではなく部分的に組み合わせて制作するという点で、原型の型取りも部分的に行います。そのため、蝋型を使った時のように原型を崩すことなく、同型の作品の制作が可能です。

 

 

 

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