和骨董大辞典

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翡翠について

 

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翡翠は東洋の宝石と呼ばれ、日本や中国では古くから珍重されている宝石です。日本国内では5月の誕生石の1つに選定されています。

漢字での「翡翠」とは、「翡」はカワセミのオスの意味で、「翠」はメスの意味となり、カワセミの美しい緑の羽に色彩が似ていることに因んでいます。緑色のイメージが強い宝石ですが、他の色彩のもの(ラベンダー・ヒスイやコバルト・ヒスイなど)も存在します。

 

 

「翡翠」と「jade(ジェード)」

 

翡翠は英語名でいうと「jade(ジェード)」となりますが、これは狭い意味では硬玉(ジェダイド)と軟玉(ネフライド)を意味し、広い意味では緑色の石の総称としても使われています。西洋ではヒスイを宝石と見なさない為、この様な使われ方をしますが、日本では硬玉(ジェダイド)のみを翡翠と呼ぶ人が多くなってきています。

 

ジェダイドは翡翠輝石と呼ばれる輝石の一種で、ネフライドは透閃石とアクチノ閃石の中間の成分を持つ角閃石の一種です。どちらも緑色で半透明または不透明の緻密な石であるため、19世紀中頃までは同じ種類の石に分類されていました。

しかし、「宝石」と呼ばれるのはジェダイドのみとなり、それに比べて、ネフライドの宝石としての価値は著しく低くなっています。両者を明白に区別するために、ジェダイドは本翡翠、あるいは、インペリアル・ヒスイと呼ぶことが多くなっています。

 

対してネフライドは、一般的に宝石とされるジェダイドとは全く別の石として区別されます。ネフライドは古代中国では宝石として取り扱われていましたが、時代が進んでジェダイドが産出されるとそれぞれを区別するようになったそうです。ネフライドを本翡翠と偽っている模造品も多く見られ、購入の際は注意が必要となります。しかし、ネフライトの中でも白みを帯びており、透明度が高いと「羊脂玉」と呼ばれていて、大変質の良い物として、時にはジェダイトよりも高価で取引されます。

 

 

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翡翠のフォルスネーム

 

他に、ジェダイドとネフライド以外の緑色の石をヒスイ(翡翠)と呼ぶこともあります。例えば、インド翡翠はインド産の翡翠ではなく、アベンチュリン(緑色の石英の塊)です。他にもトランスバール翡翠(グロッシュラー:カルシウムとアルミニウムで出来たガーネット)や、オレンジ・ジェイド(アマゾナイト:カリウムを主成分とするカリ長石)など、この様な名称をフォルスネーム(false name:誤称)と呼びます。ネフライドよりも硬度が低く、安価なものも含まれているので、翡翠のフォルスネームに気を付けてください。

 

 

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