和骨董大辞典

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赤津焼(あかづやき)

愛知県の瀬戸市で焼かれている焼きもので、日本六古窯の瀬戸焼の中でも瀬戸市の東部赤津町で生産されているものです。初めに釉薬を使った技法を始めた瀬戸焼の流れをくみ、織部釉・黄瀬戸釉・古瀬戸釉・志野釉・鉄釉・灰釉・御深井釉の7種類の釉薬と、型で模様を付けていく「印花」・へらで彫っていく「へら彫り」、金や竹の櫛を使って波形や平行線の模様を表現する「櫛目」など全部で12種類もの技法を組み合わせて作品を仕上げます。

 

 

 

赤津焼の歴史と技法

 

 

赤津焼は平安時代に窯が築かれ、瀬戸焼と共に発展したと言われています。16世紀後半からは当時流行していた茶道に用いられる茶陶を多く制作し、人気を博しました。江戸時代には尾張藩の御用窯となり、日用雑器だけでなく高級な茶器の生産し広く親しまれていきます。

 

ここでは伝統工芸品としても指定された、赤津焼に使われる7種類の代表的な釉薬についてご紹介します。

 

 

 

★灰釉(かいゆう)

平安時代から用いられていた釉薬です。草木など植物の灰が主な成分となっている自然釉です。

 

★織部(おりべ)

桃山時代から茶器によく用いられました。美濃焼の釉薬の1つとしても有名で、青織部と呼ばれる美しい緑に焼きあがるものが人気があります。

 

★鉄釉(てつゆう)

鎌倉時代から用いられていた、鉄分を含んだ釉薬です。含まれている鉄分によって黒・黒褐色・茶・柿色などに色が変化します。

 

★黄瀬戸(きぜと)

こちらも織部と同じく、美濃焼の釉薬の1つとしても知られています。鉄有の1種ですがその含まれている鉄分の量が少なく、あたたかみのある黄色に焼きあがります。

 

★志野(しの)

長石を含んだ釉薬で、赤津とは含まれている長石の成分が若干異なります。赤津焼に使われるものは「白志野」と呼ばれる、鉄分が少なく乳白色に焼きあがるもの。美濃焼に使われるものは「赤志野」と呼ばれる、鉄分の多い長石を使った、赤色に焼きあがるものです。

 

★御深井(おふけ)

灰釉に長石を加えた釉薬です。灰釉よりも透明度が高く、淡い緑色に焼きあがるため、青磁のような色合いが見られます。

 

★古瀬戸(こぜと)

鎌倉時代から用いられていた釉薬です。焼き上がりは美しい黒に、部分的に茶褐色が見られます。

 

 

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